歯痛止めの薬
■ タイラノール(Tylenol)
タイラノール(タイレノール)は、アメリカで一番ポピュラーな鎮痛剤です。
日本ではアスピリン系のバファリンが有名ですが、アスピリンは胃に負担がかかるため、副作用として腹痛が起こることがあります。
タイラノールはアセトアミノフェン系なので胃に優しく、副作用が非常に出にくいというのが人気の秘密です。(ちなみに、アメリカの薬局では処方箋なしで簡単に買えます)
歯痛以外にも、風邪、発熱、頭痛、生理痛、筋肉痛などにも効果があり、「ペインキラー」とも呼ばれています。1つ常備しておくと、いざという時に安心ですね。
それとタイラノールには、こんな武勇伝も・・・。
⇒タイラノールによる死亡事故?
■ 新今治水(しん・こんじすい)
歯痛止めの薬として、おそらく一番有名なのはこの「今治水」ですよね。
でも、これはタダの今治水ではありません。「新今治水」です!
虫歯に塗布したときの有効率は、90.4%!2分以内に効果が出るということです。
■ 正露丸(せいろがん)
「なんで正露丸が?」と思われる方もおられると思いますが、実は正露丸を砕いて虫歯に詰めると、歯痛を抑える効果があります。(ちゃんと「効能」のところにも書いてあります)
歯痛の時に備えて正露丸を買う人はまずいないと思いますが、一応うんちく程度に知っておくと良いですよ〜ということでご紹介させて頂きました。
1982年9月30日シカゴ郊外で、7名が原因不明で死亡する事故が起きました。
その後の調べで7人は、ジョンソン&ジョンソン社の「タイラノール」を服用していたことが判明。
知らせを受けた同社は、タイラノールと死亡の因果関係が証明されていないにも関わらず、全米で流通されるタイラノール3100万箱、市販価格にして1億ドル分を即座に回収しました。
結局死亡事故の原因はタイラノールのカプセルに混入された青酸カリだったことが分かったのですが、この時のJ&J社の対応は「自社の利益を投げ出して国民の健康を優先した」と言われるようになり、「グッドガイ(正義の味方)」の名声を得るまでに至りました。
この時のJ&JのPR戦略は、今でも危機対応のベスト・プラクティスとされています。